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アワビ磨き

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前回拾ってきたアワビとニシキウズガイを磨いてみました

アワビ貝を磨くときは方法として
・ディスクグラインダーのような大型で強力な研磨機で物理的に削り飛ばす
・塩酸などの強力な酸に漬けて化学的に表面を溶かしてしまう

のが主なやり方のようです


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なので今回はサンポールに漬けて化学的に処理することにしました
サンポールは主成分が塩酸なのでこの手の処理に便利な上
安価でドラッグストアやスーパー、ホームセンター等で容易に購入できます

化学的処理のメリットとして
・導入コストが安い
サンポールと入れる容器+防護グッズ(マスクとゴーグルと手袋)+割りばしくらいがあれば
簡単に行えます。サンポール自体が200円程度なので(店によってはもっと安い)
全部そろえても500円もあれば可能です。
ディスクグラインダーはそれなりにお値段しますからね

・粉塵が飛ばない
化学的に溶かすので研磨で問題になってくる粉塵が出ません
ただしガスは大量に発生しますので換気(なるべく屋外を推奨)必須になります。

・まとめて複数処理できる
液体に漬けるだけですので一緒に入れ込めば複数処理できます

一方でデメリットとして

・加減が難しい
一番のデメリット。どうしても全体を一気に処理するので薄い部分があると穴が開きやすいです
特に拾いものに多い傷からは表面積が大きくなるため一気に浸食されがち

・平面を取りにくい
こちらは使い道にもよりますが、物理的に削り飛ばす場合は凸凹が均されていきますが
化学処理の場合は凸凹は凸凹のまま残るので出来上がりも凸凹になります
それで問題ない場合も多いですがアクセサリーの板取り用だと物理的に削り飛ばす方が向いてそうです。

・結局研磨せざるを得ない
化学的処理だけで終わるかと言ったらそうでもなく
一番上の加減が難しいことに起因するのですが全部削れるのを待っていたら高確率で穴が開きます
なので7~8割くらい完了した時点で取り出して残りは物理的に削ってく形になります
ちょっとした残りとはいえミニルーター位はないと手磨きでは時間かかってなかなか厳しいです。
また酸処理後そのままにしておくとくすみます。
輝きを出そうとするとどうしても研磨する必要があります。

また注意として

サンポールですがドラッグストアやホームセンターで
安価で買えますが強酸性の劇薬です
使用する場合は換気をして(なるべく屋外作業)
必ず眼鏡、マスク、手袋、長袖で皮膚に触れないよう作業を行ってください。
付着すると服に穴が開く可能性もありますので問題ない服を着て
もし付着した場合はよく洗い流してください。
また途中で体に不調を感じた時や気分が悪くなった場合は
無理をせず作業を中止してください。

ウニ漂白の時に使用したハイタ―などの漂白剤と
同時作業をするとふとした拍子に混ざり
塩素ガスが発生する危険性があります
漂白作業と酸処理作業は分けて必ず別の日に行ってください
また使用したものは別の物を使用するかよく水洗いしてください

また必ず使う用品は薬品などの誤食・誤飲を防ぐため
普段使用している食用のものと分けて
非食用として別の物を用意してください。

また以下の作業は我流ですので
同様に作業を行う場合は自己責任でお願いします


まあお約束だから一応ね (・ω・)


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早速アワビをサンポールにドボン
サンポール:水=1:3くらいの溶液にアワビを入れて
写真を取ろうとカメラを持ちだしたころには既に
泡だらけで見えない状況に
ちなみに発生してる泡は化学式で書くと

CaCO3+2HCl→CaCl2+CO2+H2O

となり理論的にはニ酸化炭素なのですが貝皮などに何が含まれてるか分からないのと
大量に発生するため二酸化炭素でも濃度多量で窒息の恐れがあるので
ほんと換気には気を付けてください。


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おまけでコトブシやコトブシサイズのアワビも漬けてましたが
上三つには見事に穴が(;´д`)
殻の薄い小貝はタイミングがシビアです
特に拾いものは最初から削れてる場所あったりしますしねぇ。


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しかし肝心のメインのアワビの方は同じ時間漬けてもビクともしていない
使用している容器が小さいせいか塩酸が反応しきるらしく途中で反応が止まってしまったので
小さいのはここでストップしてこの後2回ほど溶液を入れ替えました


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最終的にここまでで酸処理はストップ
最初の泡泡になった写真からこの写真を取るまでに写真の時間が4時間半ほど進んでいるので
ほたっておくだけとはいえ酸処理でも結構時間はかかります。
反応が止まっていたり溶液を入れ替える時間もありましたので実際はもっと短くなるかもですが
ちなみにアワビの貝殻のサイズは11㎝級です。ご参考までに


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このままでも真珠層が出てて綺麗なのですが全面真珠層にするために
残っている貝皮をミニルーターのダイヤモンドピットで削り落とします

ミニルーターは防護ゴーグルと防塵マスクをつけ
水を張ったトレイに貝殻とダイヤモンドピットを漬けながら
少しずつ削り落としていくと粉塵が舞いにくいのでお勧めです。
粉塵が粘土状になったり匂いがでたら一旦水に漬けて粉塵を洗い落とす作業を
行いながらどんどん削っていきます。


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そして荒削りしたものがこちら
ほぼ貝皮の除去が終わりました


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おまけで無事生き残った小さいのも
ただ小さいのは薄くて穴が開きそうで怖いのと
全体的に色が暗めになりますね


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綺麗になったように見えますが表面をよく見るとダイヤモンドピットで削った後が
結構残っているので今度はこれを手磨きでなるべく少なくしていきます。


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そして手磨きで120→320→600→1500で磨き上げて仕上げたのがこちら。
同様の手順でニシキウズガイも磨きました


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最後はバフ研磨を行いツヤ出しをして終了です。
バフ研磨のツヤ出し作業はタカラガイと一緒なのでそちらを参考にするといいかもです。


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ちなみに実はこれ以前にも何枚か小型のアワビやコトブシは
磨き作業を行っていましたがやはりなかなか穴なしで仕上げるのは化学処理では難しいです
磨く途中に穴空いてきたりしますし。
まあディスプレイする分には小っちゃい穴の一つくらいなら
パール玉なりスワロフスキーなり貼って隠す方法もありますが(・ω・)


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ニシキウズガイはアワビに比べると虹色光沢は薄めで
銀色っぽい見た目です。


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ちなみに実は穴開けてしまっていたり。
まあ底の位置だから見えないしノーカン、ノーカン


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メインのアワビも頭頂部に小さな穴が
構造的に奥の入り組んだ位置ですし、特に貝殻が薄いのかここが穴空いたものは
結構小さいのでも多かったので裏面からこの位置は塞ぐ等今後行う場合は対策したほうがよさそうです。


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最後に一回目の宮崎ビーチコーミングで購入したパウア貝(ニュージーランドアワビ)との
ツーショット。こうしてみると素で緑のパウア貝はほんとおかしいw
磨いた日本産のアワビは黄色みがかった白ベースに青緑とピンクみの紫が光るような感じです。
ちなみにパウア貝は物理的に削り飛ばしてるようで全面ツルツルです。
化学処理だとどうしても小さい溝は削り残しが出てしまうので
よりクオリティを上げたい場合は物理研磨の方が綺麗に仕上がるっぽいですね
まあグラインダーはともかく粉塵どうするかって問題は出てきますが(;´д`)
物理研磨の動画見たけど粉塵やばいw

おまけ

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ついでに小貝も試してみました
こちらは以前大量に取ってきたキサゴとクマノコガイ
どちらも海にいけばいくらでも拾える貝です
地味な貝ですがたまに見える真珠層は綺麗だったりするんですよね。


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どぼんと


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大体サンポール:水=1:5くらいの溶液で7~8分くらいで終了
殻が薄めなので早いです


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クマノコガイもドボンと。ものすごい勢いで泡が。
皮が黒いせいか溶液が濁ります。


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こちらはそれなりに皮が厚いのですべて終わるのに2時間弱くらい
真珠層の下に黄色の層があるようで黄色の層が増えてきたら引き上げてました
底の方はかなり貝皮が厚いようで後の研磨も苦戦したので一段目だけ半身浴させた後
ドボンした方がいいかもです。
中央にある貝は個体差かあるいは削れ方の問題か強烈に真珠層が光ってました


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最終的にこんな感じに
このサイズの貝はかなりヤスりにくいので段差部分は削り方がいまいちで
だいぶ白濁してしまいましたが、右のクマノコガイはなかなか強烈に青く光ります。
ただこの個体だけやたら光りかたが強い感じなので削ってみるまでは分からないといったところでしょうか(・ω・)
キサゴは真珠層も浸食されたのか光らないものもいくつか出ましたが
写真では分かりにくいですが鈍く光ります。ただ酸処理やミニルーターで削りすぎて穴あきも結構出ましたので
時間も短いのもあって数突っ込んで試行錯誤しつついいものだけ使用するみたいな感じになりますかね
ちいさくてまともにヤスっていないのでもう少し磨けば光るかもしれません。

真珠層の存在する貝なら割と何でもできるのでアワビだけじゃなく
一見地味な貝でも色々試してみるのも面白そうです。
まあ今度はサザエでも買って試してみますかね(・ω・)


繰り返し言いますが作業を行う時はちゃんと防護や換気を行いながら作業してください
作業を行う時は自己責任でお願いします。
ぶっ倒れたり、大事な貝殻に穴空いたとかなっても責任はとれませんのでお願いね

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